「…………」 「…………」 完全に不意打ちだったのか、固まっている昴さんと、やってしまったと真っ青になっている私。 部屋には沈黙が訪れて。 「ああああの、」 勿論、沈黙に耐えかねて口を開いたのは私の方だった。 「ちが、えっと!」 「……聞いていいか?」 「え!? はい!」 突然許可を求める昴さんの言葉に、勢いよく頷く。 それを受けて、少し迷ったように昴さんは口を開いた。 「俺みたいなやつの、どこが良いんだ?」 「え」 それは、私にとっては愚問のような物で。