「王子は色々日野さんに
 教えてあげてたんだよね!」



「やっぱり優しい♪」



「先生も酷いよねぇ~」



わさっと俺の周りを囲む女子達。


色んな香水の匂いと、

甘ったるい声で、

俺は頭が痛くなった。



「ありがとう」



それでもニコニコする俺。




「あと…日野さんごめんね。
 巻き込んじゃって…」



「……いいえ」