あの日屋上で



「あはは~人参って!
 ははははっ!!」



…何かむかつく。



「……日野」



鋭く低い声で名前を呼んだ。



「はは……って、え?」



日野はポカーンとして

目を大きく見開いている。



「これ、俺の本性」



「……俺?
 さっきまで僕って…」



「そう、俺。あんなの王子を
 演じてるだけ」



ただ、ちょっとむかついた…

それだけなのに、

俺の口は止まってくれなくて。


はっきりと言ってしまったんだ……