昨日は死ぬ気で勉強しました。

はい、もう眠気バッチリ覚めました。

単語の意味を覚えるのだけで精一杯、徹夜したっぽいです。

ちゃんと日の出は見たつもりなんですよ?

そしたらスズメの歌声で寝ちゃったみたいなんです。

で、只今朝の七時半。

「・・・」

昨日の青年が隣に寝ています。


 秒殺☆KILLER
  一、波乱の巻き


「起きて下さーい・・・」

昨日の青年さん。

覚えてますか?
昨日あなたが『朝は俺が起こしてあげるっ』って言ったのを。

なぜか真逆になってます。

「朝ですよー、青年さん起きて下さーい。起きてー・・・」

・・・眠いです。

やっぱり朝は本当に馬鹿馬鹿しいほど眠いです。
しかも徹夜したので余計に眠いです。

学校ってこんなに辛いものだったんだ・・・

「青年さーん・・・」





グイッ





「ッ!?!?」

近い近い近ぁああいっ!!?///
私のちょっと取れかけのネクタイを青年は引っ張ってきた。

「・・・桜」

「さ・・・は?」

「青年じゃなくて・・・桜」

さ、桜?

青年は眠そうに起き上がってくれた。
ちょっと無防備な男の子って可愛いと思いました。

「俺の名前、栗花落・・・桜ってゆーの・・・」

「つ、つゆり?」

苗字がつゆり?
どういう漢字で書くんですか?

「栗の花が落ちる、栗花落。そう覚えてくれれば良いから・・・」

半分寝ぼけてるのか、目がまるっきり開いてない。
ま、まるで心を読まれたかの様に説明してくれた。

「お、女の子の名前みたいですね・・・」

「飛我だって、男の名前みたい・・・」



カチンッ



「お、男の子で燕なんていません!ちゃんと女の子の名前ですッ!」

「ごめんごめん。可愛いよね、燕」



ドキッ



不意打ちなんて、ズルいですよ。