夕暮れキャンバス



優美な色の変化であらわされた絵、みたいな幻想的な夕暮れ。



日が明るいうちに帰るあたしが見ることの無かった世界。



うわぁ、って思わず感嘆の声がもれたあたしの少し前を歩く春は





「あー、おしいっ。
もうちょっと早かったら、夕焼けだったのに。




・・・まぁ、これもきれーだけど。」






っていたずらっぽく笑ってた。

その横顔がなんだか泣いてるように見えて、のどの奥がきゅってなった。