これから出来る、菜々子の恋人が受ける当然の権利を


他でもない俺が掠め取った


それがどういう罪なのか


俺にはわからないけど


俺はそれに満足していた


だってその罪と言う名の秘密が
俺をなんとか立たせていたのは間違いなかったから



でも人間は1つを手にしてしまうと、次を求めてしまう欲張りな生き物で



それから俺は菜々子の家に泊まることを、あらゆる理由をつけて断るようになった



一晩中菜々子と一緒にいて
それ以上のことを我慢できる自信がその頃にはなくなっていた