……お祖父ちゃん、
今頃どうしてるかな?……
転がっていた木刀を
拾い上げるとゆっくりと両手で握りしめて、
構えの形から一気に振り下ろす。
木刀が勢いよく空を斬る風圧が
広がっていく。
うわぁ、
その感覚久しぶり。
竹刀で稽古をしていた
時間が懐かしくて何も考えず、
無心に素振りを続ける。
素振りをしている時間は
精神を統一できる。
集中力を一気に増幅させて
頭の中が一気に冴えわたっていく。
いざとなったら、
私が舞と瑠花を守るんだから。
三人で帰るって
決めたんだから。
一日だって訓練を
さぼるわけにはいかないんだから。
無心に降り続ける私の前に、
いきなり、素振りを遮る音がした。
木刀と木刀がぶつかり合い、
その衝撃が腕へと伝わってくる。
木刀から伝わってくる
振動に、少し腕が痺れる。
その痺れを感じながら
木刀を握る力をさらに強める。



