「久坂玄瑞の死を見届ける舞を私は見届けたい。

 後は舞がその命を終わらせようと望んでいるなら
 それを阻止したい」



そう告げた私の背中をトントンと軽く、
総司はあやすように叩くと耳元で頼もしい言葉を聞かせてくれた。



「いいよ……瑠花のことは僕が守って見せるから、
 傍にいたらいいですよ」


ひそひそ話のように、そうやって告げると総司は、
「近藤さんと土方さんの許可を貰ってきます」っと
告げて私の前から立ち去った。




近藤さんと土方さんの許可。



その言葉に不安を感じないわけじゃなかったけど
今の総司はちゃんと私の想いもくんでくれると思えたから。





何時もは屯所の中で待ち続けるだけだった私。



だけど今回は、私は自分の為に動きたい。


そう思えたから……。





甘いかも知れないけど私が思う覚悟。
それは何があっても見届けて生き抜くこと。


そして……私の中で、
その人の死を命の重さを無駄にしないこと。


鴨ちゃんが教えてくれたことを守り続けること。



舞の想いの行方はわからない。

だけど……私は私が思う道を歩いて行きたい。



一人では難しくて、総司に力を借りることも多いかもしれないけど
それでも誰かの力を借りたっていいと思う。


全てを一人で抱え込まずに、
助け合いながら、前に進む未来があってもいいと思うから。




そして何時か……総司を連れて、
鴨ちゃんの憧れた月の世界に帰るの。



彼の病気を未来で治すために。