幼い時から、
ずっとお祖父ちゃんと一緒に
竹刀を何度も何度も振り回し続けた。


手にはタコが出来て硬くなるくらい。


豆がつぶれて、
痛くて握れなくなるそんな日も
お稽古を休むなんて、許されなかった。






友達と遊ぶ時間よりも、
道場でお祖父ちゃんか敬里【としざと】
もしくは……舞と共に、練習ばかりの日々。




私だって……
女の子らしいことがしたい。



そんな風に思う心を押し殺して、
今も……家の為、鍛錬を続ける。




何時しか……練習によって強くなった私は、
剣の道を歩き始める。




だけど……思うんだ。


女の子らしく、
過ごす時間も欲しいと……。




そんな女の子らしい日々に
焦がれながら、今日もいつもの日常を繰り返す。