勘弁してよ。
そりゃ、歴史モノを読んだり、
ゲームしたりするのは好きよ。
勉強もスポーツも大嫌いだけど、
おしゃれと、歴史はベツモノ。
戦国時代とか大好きだし、
その次にお気に入りは幕末だけど。
いやっ、でも……ありえないでしょ。
そうだよ。
夢だよ。
私……夢でも見てるんだよ。
思わず自分の頬をムギュっと
力いっぱいつねる。
イタっ。
自業自得と言えばそうなんだけど、
思いっきり抓った頬を掌でさすりながら
真っ青になる。
痛みがあるってことは、
これは現実なわけで……。
一気に恐怖感が押し寄せて、
私はその町の中を二人を探しながら歩き始めた。
ふいに背後から、首元にかかる腕。
誰かに引っ張られたかのように
その腕をまわされた首元。
視線の先に映るのは銀色の刃。
委縮する体。
「いやぁーっ!!」
恐怖に震えて叫んだ口元には、
首元にまわされた腕が声を封じるように
塞ぐ。
「煩いなぁ-。
それ以上、騒いだら本当に殺すよ」
まだあどけなさの残る声が
シーンと静まり帰ったその場に流れる。
その口調があまりにも冷たくて
震える体を必死にやり過ごして
恐る恐る背後の人を見たくて、
顔だけを上にあげていく。
あと少しで、
顔が見れる。



