寒い冬が明け、桜が咲き始める暖かな季節


と同時に花粉の季節…。


「…っくしゅ!!」



毎年この時季になると必ず花粉症になる


「大丈夫?」


「うんっ…ズズッ…苦しっ」


「美去年も酷かったよね───あっ携帯光ってるよ」


「本当…着信みたい。ちょっと廊下行ってくるね」



画面を見ると朝っぱらから祝詞さんからの電話



「もしもし」


『あっもしもし?俺だけどー。おはよう♪』


「あっはい…おはよー…」



『何だよ朝からテンション低いなぁー』


「朝は普通低いもんでしょ!てかこんな時間に…授業中だったらどうするんですか!」


『えっでも電話出てんじゃん』


「~~…で何ですか?また待ち合わせの約束ですか?」



『よく分かってンじゃん!さすが俺の女♪』



最近はそんなこと言われても否定しなくなった


むしろ照れる


「…まぁね…」


『アホめ』


「なっ!!」


祝詞さんにだけはバカにされたくないんだけどなぁ───…



そんな会話をし、電話を切った



「…今日部活終わってから時計台下に待ち合わせ…。楽しみっ!」


「美ーホームルーム始まるよーっ」


「あっ分かった───」



私は笑顔で教室に戻った