「…で、曽野先輩の返事は…」


「それが────…」



───その後、たまに曽野先輩と廊下ですれ違うことがあった


隣にはいつも…

早南先輩────。



まさか曽野先輩がOKするなんて


いや、むしろ


“それが、両想いだったらしくて…”



気持ちは完全に逆方向を向いていたなんて…。



メールするたび、確実に近づいてるって気がしてた


それもこれも全て思い込み。



───結局私の恋は、ここから1歩が踏み出せずに終わった。



────家に帰るとすぐ自分の部屋に閉じこもった。


「あー…もぅ嫌…泣きたい…」



今1人で泣けば、明日は笑えるかな?


先輩見ても平然装えるかな?



…ただ、哀しい気持ちは変わらないのだろう───…


例え叶わぬ恋でも諦めたくない、という微かな気持ちは、私の中で静かに崩れた。



「…諦めよう…。」


今回の場合はこれでいいんだよね?


これが現実なんだよね?



祝詞さん─────…