「あ───そらヤバいね。…ほら、昨日言ってた人だよ。」



昨日…


“仲の良い先輩で…ソッチが好きって人がいるんだ”



「…それがあの…目力先輩…」


「朋恵先輩っ!!」


「…え…てことは───」



“今週末くらいかな…告る気満々なわけよ。”



────それって、本気でヤバい!!



───その日からすれ違うたび、あの目力で私を押さえつけた。


「…美、あの先輩に何かしたの?」


クラスの友達も気付いたようだ。


=今回は被害妄想じゃなく、事実。



私は早南先輩に、完全に目をつけられたってこと。



「…タメだけでなく先輩にまで嫌われるなんて…」



それから数日が過ぎた


「美───っ!!」


いつも以上に声を張り上げ、教室に飛び込んできた万里。


「何なのもー…」


「朋恵先輩が…ソッチに告ったって…!」



「…うそ…」