それでも、彼が祝詞さんで私が私なわけだから


…それはそれでカッコいい…。と思ってしまうのは当然のことだろうか?



…ただ、一つだけ気になることがあった



「どうしたんだろう────ひどい傷…」


祝詞さんの頬には大きなすり傷が。


眼を薄くしているのは、その傷が痛むからのようにも見える



…本当にどうしたんだろう…


理由が聴きたい…当時の祝詞さんに何があったのか。



…でも、本人には聞いてはいけない気がした。



───ピンポ──ン…


「!祝詞さん…」



玄関に駆け足で向かう


…あれ?でも自分の家にチャイムって…


鳴らすもの───?



────カチャ


「沢瀬さん回覧板で…」


「あの…っ…」


開けた途端に飛び出してきたおばさんに回覧板を押し付けられ、同時に互いの言葉が消えていった



「…あんた、誰?」



瞬き1つで我に返ったおばさんに真っ先に問われる


「…あっえーと…その…」


何故か挙動不審の私は、おばさんの強い眼差しに押し負け名乗ることすらできない。


…このままじゃ、本当に不法侵入者だって思われちゃう…;;;