「おめでとう!!やったな!!」
「おめでとう、誠斗さん!」
『おめでとう!』
たくさんの拍手と共に、みんなの祝福の声が聞こえる。
みんな笑ってくれている。
この光景が、心の底から嬉しくて仕方がない。
誠斗くんも同じだといいな。
不安でいっぱいかもしれないけれど、それ以上に今この瞬間が幸せだと感じていて欲しい。
これからは、彼の幸せを願っていこう。
――搭乗のアナウンスが流れ、誠斗くんはわたしたちから離れて行く。
彼の後ろ姿、あんなに大きかったっけ。
堂々としていて、かっこいい。
「っ誠斗くん!…大好きだよ、ずっと!!」
大きな声で、叫んだ。
「俺もだよ!!」
大きな声が返ってきた。
満面の笑みで、手を振って見送る。
…待っていて、すぐに行くから。
新しい環境で、幸せな日々を送ろう。
今度は、わたしと一緒に―――


