結局、目星いものは見つかることなく、買い物の時間が終わった。



この人から貰うものが思い出の品になってしまうのが嫌で、あえて探さなかったのかもしれない。




誠斗くんの搭乗の時間が近付いてくる。



…もう、終わりなんだ。



こんな時代だし、連絡はとろうと思えばいつでもとれるかもしれない。



でも、次に会えるのはいつになるか分からない。



例えば数年後になったとして、その時はこんな風に一緒にいてくれるとは限らない。




だったらわたし、今ここで……




「お、来た来た!
あ。高山も一緒じゃん!」