“愛してる”なんて、そんな安っぽい言葉はいらない。 …そう思っていたけれど。 この言葉がどれだけ重みのあるものなのか、自分で口にして初めて分かった。 「ゆりちゃん、お願い」 「?」 涙を拭って、奏多が微笑んでくれる。 「この先、100回や200回の“ごめん”よりも、1万回“好き”って言って欲しい」 「…うん」 「ゆりちゃんのその言葉ひとつで、俺、幸せになれるから」 「うん…っ」 好きだよ。 大好きだよ。 本当にそんな力があるのだとしたら、わたしはこの言葉を大事にしたい。