一晩中泣き明かした翌日、3月1日 今日は憎いくらいの快晴。 そろそろ卒業式が始まる頃だろうか。 …本当に出なくてよかったのかな、卒業式。 まぁ、昨日あんなことがあった後で行きにくかったし、ちょうどよかったのかも。 …なんて、こんなこと奏多が聞いたら怒るかな。 「夕梨亜、行こうか」 「うん」 穏やかに微笑むパパが、わたしを呼ぶ。 荷物を持って、パパの車に乗り込んだ。