「こいつがこのメールを回した張本人だ」 「え…?」 奏多に背中を押されて、前に出てきた女の子。 「………」 ショートカットの可愛い感じのその子は、不貞腐れて何も言おうとしない。 「…こいつの名前、高山ミユ」 呆れて口を開いたのは、奏多。 「ゆりちゃん、分かるだろ」 「え…?」 突然話を振られ、彼女に視線を移した。 高山…ミユ… 初めて聞く名前じゃない。 それに、どこかで見たことがあるような……