「この前、クリスマスの日、女の人と腕組んでるのを見たよ」 「…っ」 わたしの言葉に、一瞬目を見開く忠見さん。 「仲良さそうに見えた」 「……」 「顔は見えなかったけど、若い子だった気がする」 「……」 「仕事の付き合いとかじゃなさそうだし、…彼女とか…?」 「……」 目を泳がせて、肯定も否定もせず吃るだけ。 そんな彼の姿が気に障る。