恋愛ウエディング

私と同様、その言葉は、彼の本音なのではないかと。

そう、思った。


……ねえ、それ。

それ、本当ですか。

本当だと思っても、いいですか。

こんな変なシチュエーションで、こんなあり得ないシチュエーションで、その言葉だけは
本当だってそう……思いたい私がいる。

嫌いだと思っていた人の縮まった距離があまりにどきどきするものすぎて。

どうしよう私。

本当に。

本当にくらくらし…


「ではケーキ入刀です!!」


………。

……………。

…………………。

………………………。


熱にふわふわしていた意識に冷水をかけるような司会者の声に私達は視線をそらす。

どちらの顔も赤い事は、見えなかった事にして。

でも。

どきどきは止まらなくて。

一緒に握っているナイフが、ふたりの震えに同調するように震えていた。


あたりさわりのないところを切り、食べ、式は続き、そして……


無事

終わった。