そうこうしている内にのんちゃんの
妊婦検診の日。
「森さん…。」
のんちゃんの検診だ。
診察室に入りまずエコーの検査。
「赤ちゃんはしっかり動いてますが
お腹のハリはない⁇」
「わかりません。」
「本当。じゃあ内診しますから隣へ…」
のんちゃんは内診室に入った。
「又すぐ呼びますから外で待って下さい。」
未熟児が産まれてもすぐに対応できる
設備の整った病院に私は決めていた。
「森さん…」
中に入った。
「子宮頸管が普通は、4cmないと
いけないのですが2.5cmしかないので
切迫早産する可能性が
高いので一応入院して下さい。」
あぜんとした…
しかし入院させるしかない…
「はい。」
実はこの時先生は流産すると
思っていたらしい。
入院生活は大変な日々だった。
のんちゃんの旦那の第一声
「毎日お見舞いにきたらガソリン代が
すんごくいるが…」
「あんた我が子が流産するかもしれんのに
ガソリン代⁇バカじゃねんか~」
私の怒り炸裂。
何なんだこの男…
私の殺意が芽生えた瞬間だった。

病室からトイレまでしか行けない
のんちゃん流産予防のウテメリンと言う
薬の副作用は個人差があり全く
何ともない人もいるみたいだが
のんちゃんの場合は違った。
激しい心臓が飛び出しそうな動悸
身体の震え頭痛、ふらつき…
薬を飲む度に身体をさすってやる事しか
出来ない私…辛かった。
旦那はといえば私が自宅に帰っている時に
震えるのんちゃんに携帯をいじりながら
「のんちゃん肩もんで。」
と言ったらしい。ビックリした。
私はお師匠さんに電話をしてのんちゃんの
状態を話した。