あたしたち恋してた。

「あいつ、幸人のことめっちゃ狙ってるから気をつけた方がいい。」

え───…?


「あのときの、お前らを俺は見たいよ。」

拓也が小さな声で言ったから、よく聞き取れなかった。

「おっ!噂をすれば。」


見てみるとそこには廊下を歩いてくる幸人と、その横で幸人にくっつく田村さんがいた。