校門を抜けると、今は丁度休み時間だったらしく、注目度がハンパなかった。




「おぅおぅおぅ。随分と珍しい顔が居るじゃねぇか。なぁ、安藤。」




最悪。
正面玄関の目の前に仁王立ちで立っているのは、担任の鈴木だった。




「入学式から、1度も来なかった安藤君よー髪も色素薄すぎだっつの!!」




「スイマセンー学校の存在忘れてましたー…って事でサヨウナラ鈴木先生。」




と反省の色など皆無の挨拶をし、鈴木の横を横切ろうとしたら、ガシッ―…という効果音と共に腕を捕まれた。




「逃がすとでも思ったか…?来い!お前は教室だ!」




「いや、もうホント、勘弁して。ほら、俺、真面目に授業受けるようなヤツじゃ無いし。」




いや、ぶっちゃけ勉強出来るんだけど。
やる必要ないから、やらないだけで。




っていうか…鈴木、流石元総長。力がハンパない。




「…安藤、お前何かやってたか…?」




「は?今までナンもやった事無いけど?」