「早く来いよ」

声の方を向くと敏志だった。

「そっちは違うから」

と僕。

「いいから」

敏志に手を引かれ僕は甲子園会場に足を踏み入れた。
「はい、これ」

敏志から貰った。うちの高校のユニフォームだった。
「えっ、ど、どうして?」

「お前はうちの選手だからだよ」

監督の言葉だった。