ある夏休みの日のこと。


近所の図書館に設けてある自習室で勉強をしていた時、
ケータイが震えた。


静かな部屋に、


ブー、ブー、ブー...


ブザーの音が響く。


慌てて電源を切った。


夏休みの課題をやり終えて、帰る時に、着信履歴を見てみた。


なんや、ヒロか...


一応、かけ直してみた。


“もしもし?”


電話に出たのは、幼馴染みのヒロではなかった。