「引いたか??

ま、引いても関係ないけどな」

そう言ってあたしは

靴を脱いで

家へと入った。

「不法侵入で訴えるぞ??」

冗談半分で言った。

別に訴える気なんて

ないけどな。

「朱莉…」

「なんだよ」

「一緒に…暮らさないか??」

「は…??」

何言ってんの、こいつら。

「今…大企業の社長してんだ。

金に困るわけじゃない。

だから…」

「ざけんなよ」

「え??」

あたしは

親父の胸ぐらをつかんで

壁に押し付けた。

「っつ…」