みぁ〜ぁ♪


猫…なのに色気を感じるのはあたしだけかしら…


バチッ


そう思ってるとあたしと猫の視線が合った?!


いや?ってゆうか睨まれてる…??


も、もしや!!ライバル視されてるんじゃっ?!!


みぁぁー♪♪


さらに藤堂に擦り寄る猫。


絶対コイツ藤堂に色気を使ってるっ!!

仔猫のくせにっ!!


この猫は絶対メスだと確信!!


しかも猫まで魅了するなんてっいったい藤堂は何者なのっ?!!




ちくしょう…猫もライバルかっ!!







ん?

ライバル…??




一瞬自分で思った事に時が止まった。



…っ///


わわわっ////






『どうしたの??お前は猫嫌い?』

『い…いや…猫…猫すきよ?』


ドキドキドキドキ


『良かったーコイツの名前〈ネコ〉だから』

『ふぇ?』

『〈ネコ〉って名前の猫ー』


藤堂は猫に〈ネコ〉って名前をつけていた…


『何の捻りもない…』

『ひどいなぁ!!だってさ、〈ネコ〉が〈ネコ〉がイイって言うんだからしょうがねぇだろ?』

「なぁ♪ネコ」と猫の顎をまたワシャワシャ。


あたしはこうしてネコが藤堂のお弁当を食べるのをずっと眺めながら

たまにネコが自慢気にあたしを見て

みぁー

って鳴くのを眺めながら、気付くとお昼の終わりを告げるチャイムが鳴っていた。

すると、


『俺のメアド♪』

藤堂はあたしの携帯を再び奪うと今度はメアドを勝手に打ち込んだ。


『名前登録しといてねー♪じぁーねぇー』


それから彼はベランダに残るらしく、あたしは見送られながら教室に帰ったのだった。


『ふぁぁ…ねむっ』


みぁ〜


ネコの鳴き声とそんな藤堂響のアクビを背中に受けて…


何のドキドキなんだか、早足で打つ心臓にヒヤヒヤしながら…


トクトクトクトク…


――――
――