「…で、どーなのよ?」
「どうって…何が?」
はい、ただいま紗香と
あの男について尋問中です
「そのぶつかった相手の顔に決まってんじゃないのよ」
「えっと…イケメン…だった…かな?」
「もう!曖昧すぎ!」
「だってジロジロ見たら何かまた言われそうだし」
「なに?不良系なの?」
「ううん、髪は茶色に染めててピアスもしてたけど…不良って感じじゃなかったなぁ…」
「なによ、ちゃっかり細かい所まで見てるじゃない」
「ぅえ!?べべべべつにそんなんじゃないよ…」
「何そんな焦ってんの?」
「あ、寛貴…」
この人は矢部寛貴
私と中学が一緒で
私の、初恋の人です
かっこよくてみんなに優しいから
すごくモテるんだよね…
ま、今はただの友達としか
見てないんだけどさ!
「寛貴くん!聞いてよー舞がさ、運命の人に出会っちゃったかもしれないんだってー」
「ちょっ///紗香!!」
「運命の人?」
「ちちっ違うから!ただ廊下でぶつかっただけなの!」
「へー…名前は?」
「知らない…けど、B組だって言ってた」
「B組って隣じゃん(笑)」
「うん…でも見たことない人だった」
「B組なら同じ部活の奴とかいっぱいいるし、よし!来い!」
「……は!?」
「俺が仲立ちしてやるよ」
「ちょっ待って!腕引っ張らないでぇぇぇぇえ!」
「舞、いってらっしゃーい!私はここで祈ってます」
「何をだよっ!!!」
なんて紗香と言葉を交わしてる間も
寛貴は私をB組へといざなう
どっどどどっどうしよーー!!