本城蓮は立ち上がり、パッパッと泥をはらった。

つられて私もサッと立ち上がる。


「お前、今日ここで会ったこと誰にも言うなよ。


あ、あと。
ここは俺とリク(犬)専用の道。これから一切入ってくんな。」


そう言い残して、私に背中をむけて、先へ歩いて行った。


さっ、さいてーい!あんな裏表あるなんて、俳優として失格じゃないの?むかつくーむかつくー!!

そう思っていると、本城蓮がこっちを振り向いた。



「あ、言い忘れてた。


なんでこの公園、誰も人いないか教えてやるよ。

理由はな、

前ここで殺人があったんだよ。で、その殺された人の霊がよくでるってう・わ・さ♪」


最後にウインクまで足しやがって。


かっこいいじゃないか馬鹿やろう!


そんなこと考えていたら本城蓮の背中はとっくに見えなくなっていた。