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ばたん、屍が足元に転がる。
「・・・・・・・まだ居るか・・・・・・・・、」
はぁ、とアキは息を吐く。
その身体に傷は見られない。
「流石“死神船”と言ってもいいものかねぇ」
いつの間にか船首に座っていたアランが呟いた。
「・・・貴様」
「俺が首出すのはまだ早いんだよなぁ」
「お前は何なんだ。勝手にここに奇襲をかけておいて、貴様は手放しか」
くるりとアランが振り返る。
潮風で金髪が揺れた。
血生臭い悪臭が鼻をついた。
「・・・・死神船の船員がダメージを受けてないとでも?負傷した船員はこっちも居るんだ」
「でも、その人数でこの軍だろぉ?凄ぇもんだねぇ、驚いた」
へらりと笑ってみせるアラン。
「俺がこの剣を抜くのは、そうだなぁ・・」
アキがアランの元に近付く。

