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朝。
死神船で一番朝の早いウルは、起きたばかりの頭を冷やすため、甲板に出た。
まだ昇ったばかりの朝日がウルを見下ろしている。
ウルは大きなあくびをして、手摺りにもたれかかった。
キラキラと朝日に反射し、海面が光っている。
もう一度あくびをしかけたところだった。
いきなり、勢いよく扉が開いた。
ウルは後ろを振り向く。
すると、今にも崩れそうな階段から勢いよく降りてくる人物が居た。
「あ、船長ー、おはようございます。そんなに勢いよく降りると、階段落ちますよ」
船長、アキはいつものコートは着ておらず、シャツとズボンという簡素な服装だった。
「?どうしたんですか、船長。コート着てないなんて」
ウルの問い掛けには答えず、アキはさっさと死神船の裏側に回ってしまった。
「・・・・・?」
ウルも何かを感知し、後を追うように船裏までついていった。

