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数時間が経った。


真夜中と言う中、黒い影はひっそりと動いていた。



「・・・・クッソ、こんな天候か・・・・・」


頭に赤色の布を巻きつけたアランは、空を見て毒付いた。


「船は流石に出せないね、こんな海じゃ。折角全員集めたのに」

「何てタイミングが悪いんだ!今、すぐにあいつを取り戻さないといけないというのに!」


アランは頭を抱え、椅子に座った。



「船長!!海に、影が・・・・・・・!!」


突然、扉は乱暴に開けられた。


乱入してきたのは、ベイズラリア船の、部下。

血相を変えて、部屋に飛び込んできた。


「どうした?影?」

「はいっ・・・・・、!船と思われるものが、接近しています!黒旗をあげていて・・・・」


がたん、とアランは勢い良く立ち上がった。


「・・・・・黒旗?」