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「っ、・・・・・・・!!」


シーザが勢いよくベッドから起き上がった。


すぐに周りが船員達の仮眠室だと確認すると、安堵の溜め息をこぼす。



(夢・・・・・・・・・・・・)


走る頭痛に顔を歪め、ゆっくりと体を起こす。



「どうしたんですか、船長」

「・・・・・・・・・・・・・・・あぁ、アルかよ」


椅子に座って、ふてぶてしく頬杖をついてシーザを見ていたアルが、妖しく笑った。
目に入った金髪に、心臓が嫌な音を上げる。



「夢で魘されるなんて、らしくないですね」

「・・・・・・・・・・・・うっせ。」



(金髪、なんてどこにでも居んのに・・・)


アルの頭を雑に撫でながら、シーザは仮眠室を出た。


「うわ、どうしたんですか、頭なんて撫でて。気色悪い」

「気分だっつの」



不器用ながらに心配している部下に笑い、シーザは部屋の扉を閉めた。