「おう、おかえり」

「・・・・・・起きてたのか」


ベッドに寝そべりながら、シーザは顔だけを二人に向けた。



「はい、船長。カイル洗ってきました。他にする事は無いですか?」

「ちょっと兄ちゃん、洗ってきたって何だよ!」

「そのままの意味じゃねぇか」


シーザが体を起こす。
そして、まじまじとアルとカイルの顔を見る。



「・・・・・・似てるっちゃあ似てるな」

「何のことですか。」

「顔だよ!お前ら兄弟なんだろ?言われるまで気付かなかったけどよ、意識して見たら何となく似てるな」

「母親は違いますけどね」


アルはカイルを抱えたまま、近くにあった机に座る。



「母親違うのか?」

「あのおっさんが一人の女を愛せると思いますか?多分、他にも子供作ってんじゃないのかな」

「だろうなー。」


カイルとアルが頷きあって、呆れたように首を振る。



「で、何でお前はカイルを抱き上げてんだ?」


シーザは眠気眼で二人を見る。

カイルの顔がみるみる内に不機嫌になっていく。



「立てないんですって」

「お前のせいだ!責任とりやがれ!」


シーザが三秒程考え込んだ。