ボクは桜、キミは唄う

なんの事だかわからずにいると、

髪の毛を七三に分けて、佐々木君のかけていた眼鏡を借りて耳にかける北川君。

そして

「入試の時、こんな人見かけなかった?」

と、ナカちゃんが私に聞く。

「??入試のことで頭一杯で、人の顔なんて見てなかったよ」

なんだよ、変装損かよ?と北川君が嘆く。

佐々木君はお腹を抱えて、「本当ばか」って大笑いしていた。

「どういうこと?」

「コイツと柚木に口止めされてたから言わなかったけど」

ナカちゃんは迷いながら北川君を見つめる。

「いーよ、もう言っちゃって。どうせそのうちわかることだし。

本当は本人から、もっと感動的な報告になるはずだったんだけどさ」

北川君の言葉を合図に、ナカちゃんは思いがけないことを口にした。





「あのね、楓花。柚木、K高受けたんだよ」