3回UNOをして、3回とも負けたのは、ナカちゃんだった。

「ナカ、弱すぎね?」

北川君かバカにする。

「うるさい!あんたがスキップとかリバースとか私に不利なカードばっかり出すからでしょ?」

「それがゲームってもんだろうが!ぶっはっは!」

「なぁ、バツゲームじゃね?」

アキちゃんの彼氏が、面白半分でそんな事を言い出した。

「は?バツゲーム?そんなの聞いてないよ?」

「いいね」

ナカちゃんの声は完全無視で、北川君もノリノリだ。

「じゃあ、次負けた人、好きな人の名前を言う!」

アキちゃんの彼氏の提案で、もう一度UNOが始まった。

負けたらどうしよう?

隣の柚木君は少しも動じない様子。

もう、私なんかどうでもいいのかな。

もし柚木君が負けて、好きな人の名前がナオちゃんだったら……そう思うだけで、私の胸は張り裂けそうになるのに。