ボクは桜、キミは唄う

「今追いかけたら、マネージャー何するかわかんないぞ」

脩君は私が柚木君の家の方に視線を向けた事に気づくと、低い声を出した。

「話、ついたんじゃなかったの?」

話つけたから、もう嫌がらせはないってさっき言ってたのに。

「つけたよ」

「じゃあ……」

大丈夫なんじゃ?

「俺が楓ちゃんを奪うから、安心しろって、言った」

「何それ」

「俺、汚い手段とっても楓ちゃんを渡さない」

何それ?何それ?

「私は、物じゃない!」

「楓っ」

「脩君なんか、大嫌い!」