由香里は私の耳に顔を近づけて小声でコソッと話した。 「単刀直入に言っちゃうんだけどね、私っ、長谷川先生のことがす、好きなのっ」 「へっ!?」 思いがけなさすぎて、今、間抜けな声が出たかも...。 「由香里が、長谷川先生のことを...?」 ちらりと、教卓の方にいる長谷川先生のほうへ目を向けた。 彼は今、次の英語の準備をしていた。