「...じゃあ、また後でね」


そう言って、お母さんは電話を静かに切った。


そして、さっきの表情を一変させて、私のことをじっと見つめた。


「盗み聞きしてるなんて嫌な子ね。いつからいたの?」


「たった今帰ってきたばかりだけど...」


「...帰るの遅かったわね」


「部活動見学と学校案内してもらってたから...」


「ふーん......」


冷たい会話だと思った。


なんだか、すごく寂しいような悲しいような感情になってしまう。