私たちが入っても、演奏は止むことなく続く。


その演奏している姿は、思わず息を呑んでしまうほどだった。


―――ようやく演奏が止み、私たちに気づいた川上さんが声を上げた。


「よかった、来てくれたんだね!待ってたんだよ~」


川上さんが、私たちの元に駆け寄ってきた。