私と雪奈は、川上さんの待っている音楽室まで向かった。 近づいていく度、演奏している音がだんだん大きく聞こえてくる。 それに比例するように、胸がドキドキ高鳴っていった。 「ここが、音楽室で、隣が音楽準備室!」 扉の閉まった音楽室の目の前に、私たちは立っている。 「じゃあ、入ろっか!」 「そうだね」 私がそう返事をすると、雪奈は音楽室の扉を開けた。