「で、ここからちょっと行った先が―――」


雪奈はその理科室の前から早歩きで歩き出した。


そして、何かの教室の前で止まって、教室名の書いてある札を指差した。


私は、その指差した方へ見上げた。と同時に雪奈は言った。


「私の部室でもある、美術室です!」


―――『美術室』

見上げた先の札にもそう書いてあった。