「何だか、好きだな、私。栞ちゃんの絵」 私の絵をぼんやり眺める山田先輩。 ――『俺、好きだな、栞の絵』 ――――...あ。 まただ。 また、思い出してしまった。 「―――...栞ちゃん?」 心配そうに山田先輩が私の顔を覗き込んだ。