「栞泣いちゃった、どうしよっ」


「栞、保健室行く!?」


私は、ふるふると首を振って、「大丈夫」と微笑んだ。



こうやって、誰かの優しさに触れて。


傷跡が消えないとしても、癒えていけばいいって。


――――そう思った。