学校での休み時間。
いつものようにいーちゃんと一緒にいるのが私、結川麻利(ゆいかわまり)。
いーちゃんとは私の親友の五十嵐ケイ(いがらしけい)。
私たち二人は、ずっと一緒だった。
今日も休み時間、一緒に話してると…

「麻利、ちょといいか?」

そういってあらわれたのはいーちゃんのお兄ちゃんでもある、五十嵐紘(いがらしひろ)と、その友達数人。

「あっ!! 紘!! どうしたん!?」

「はい、これ…」

そういって渡されたのはプロフィールとてがみだった。

「え…? プロフィールと、手紙?」

「うん。」

「ん? この手紙だれから?」

不思議に思ってそう聞くと、

「開けたら分かるわ!! じゃあな!!」

そういって立ち去っていってしまった。

いーちゃんのところに戻って今さっき貰ったプロフィールと手紙を見てみる。
貰ったプロフィールは紘の友達から、手紙は紘からだった。
手紙には、

麻利へ

ちょっと前から好きやった。

だいぶ頼りないけど、付き合ってほしい。

また返事ちょーだいな。

紘より

と書いてあった。
その手紙を読んでいたのは私といーちゃんの二人だけ。
どうしていいかわからず、ただびっくりすることしかできなかった。

当時の私はまだ小学5年生。
紘は小学6年生だった。
それからとゆうもの、まだ5年生だった私には付き合うとゆうものがよく分からず

別に、麻利でよかったらどっちでもいいよ。

と曖昧な返事をしてしまった。
その後、紘からは

紘は付き合って欲しいけどそれは麻利が決めて。

と正論な返事が返ってきた。

そして、私たちは知らない間に付き合うことになり、知らない間に分かれることになっていた。