放課後、俺はそっと高野に近づいた。


「高野、放課後教室で保健委員の仕事」

こんなの嘘っぱちだ。

だけど…嬉しそうに、恥ずかしそうに頷く高野。



俺は、ただ教室に高野だけが残るのを待った。

それは…高野も同じ。




やっと…最後の奴らが出て行く。




「…あんさ」

「う、うん…」


「ぶっちゃけ、まだ…答え決めてない」

「え…」



本当のことだ。

高野が好きかって聞かれたら、うんと答える。

だけど…それが恋愛感情なのかわからない。