【完】金魚色の恋






「み、三橋くんも…熱移っちゃうから…」

「いや、いるよ」

「だ、だめだよ! 明日学校あるんだし…」

「じゃあ、手、離してくんない?」

「? …っ?!」


高野は自分が俺の服を掴んでることに気づくと、金魚のように顔を真っ赤にさせた。


「ご、ごめんねっ!!」

「…俺は、ここにいるから」

「ね、熱移っちゃうって」

「いるから」

「で、でも…っ」

「いるから…そんな、寂しそうな顔すんなよ」

「ぇ…」


高野は、目を丸くする。

そんな高野の頬に、そっと手を添えた。

案の定…顔を真っ赤にさせる高野。