【完】金魚色の恋






「ん…」


「お、目さましたか」

「高野…?」


高野は、ゆっくり起き上がる。


「あれ…」

「お姉ちゃん!!」

「胡桃…。ぁ、清二さん…ありがとうございます」

「いいって」

「ぁ、ね、熱移っちゃうから…。
ほら、胡桃と実も部屋でて?」

「えーやだぁ。お姉ちゃんのそばにいるぅ」

「だーめ。清二さんも、明日仕事あるのに、すみません…」

「いや、大丈夫だって!」

「お願いします…」

「…ったく。ほら、実と胡桃もでるぞー」

「…はぁい」

「お姉ちゃん、早く元気になってね…?」

「うん」


三人は、寝室から出て行く。

なるほどな…だから、一人でいたのか。

こうやって…寂しいのに、一人でいて…。