【完】金魚色の恋






それから、男子は高野には必要最低限のことしか話さなくなった。

そんな相手と、

どうやって保健委員を??



心の中で『嘘だ』と何度も思い続けた。


「京哉(キョウヤ)〜どんまーい!」

「うっせ」

化粧が濃い女が笑いながら俺に言ってくる。

いや、別に高野でも誰でもいいんだけど。


ただ…

やりにくいだけで。


「三橋(ミツハシ)、ちょっと来い」


増島が手招きしながら、俺を呼ぶ。

「?」


不思議に思いながらも、増島のところに行った。


「ほい」

「は?」


渡されたのは…空欄の名簿表。